審美歯科とは
「昔入れた銀歯が気になる方や、治療をするのなら白い歯を入れたい」という方にお勧めなのが審美歯科です。
審美歯科は、美しさに焦点を当てた、総合的な歯科医療のことで、歯の機能を回復させるだけでなく、本来の自然な美しい歯に修復することを目的にしています。
話すとき、笑うとき、食事をするとき、歯の美しさで人に与える印象はずいぶんと変わります。
あなたもより美しく、自然な歯を手に入れませんか。
審美歯科治療をおすすめする方
- これから治療をするにあたって、銀歯ではなく白い歯を入れたい。
- 人前に出る職業だが、昔治療した銀歯が目立って気になる。
- 下あごの前歯/奥歯や、上あごの前歯に金属の歯が入っている。
- 金属アレルギーが疑われる方で、銀歯を全部はずしたい。
「ホワイトニング」歯を白くする方法とは
歯の表面に漂白の薬剤を塗布し、光またはレーザーなどで反応させることにより、歯を白くします。
自分の歯を削るなどの処置は必要ありません。
ホワイトニングには2つの方法があります。
- ホームホワイトニング
- オフィスホワイトニング
※その他に歯の表面にマニキュアを塗り、一時的に白くする方法(ホワイトコート)もあります。
ホームホワイトニング
患者さん自身が自宅で行うホワイトニングです。
当クリニックで歯のクリーニングを行った後、マウストレーを作製し、 ホワイトニングのジェルと一緒にお持ち帰りいただき、 ご自宅で行っていただく方法です。
通常1日2時間以内で2週間行っていただきます。
ホームホワイトニングの流れ
- 初回、ホワイトニング可能かどうかの診断をします。
- 診断の結果ホワイトニングが可能であれば、マウストレーを作成します。
- ご自宅にてホワイトニング開始。(1日2時間以内、2週間続けます。)
ご自宅での使用方法
- 歯磨きをすませておきます。
- シリンジから適量のジェルをソフトトレーに注入します。
- トレーから溢れたジェルを歯ブラシなどで拭き取ります。
- トレーを歯部にしっかりとはめてください。
- 夜間就寝時に使用したり、日中使用します(2時間程度)
- はずしたトレーは水洗いして、ケースに入れて保管します。
オフィスホワイトニング
クリニック内で行うホワイトニングです。
歯の表面に薬剤を塗布し、光を照射して薬剤を反応させます。この処置を数回繰り返し歯を白くします。
1回の来院で、約1時間の処置を週1回のペースで行い、通常3回で終了します。1回目、2回目の白さで、患者さん自身がご満足であれば、そこで終了となります。
ホームホワイトニングと併用することにより効果はあがります。
歯のクリーニング
歯の表面に付いた茶渋やヤニなどの色素(ステイン)を落として、元の歯の色に戻すのが歯のクリーニングです。
歯の表面に色素が着色して、黄ばみや変色している場合、歯のクリーニングのみで白くできる場合があります。
セラミック材料によるホワイトニング(セラミックレストレーション)
天然の歯ではなく、すでに治療済みの歯に関しても、セラミック等の詰め物・被せ物により、 より自然で美しく白い歯を取り戻すことが出来ます。
従来ではメタルセラミックス(メタルボンド)、ハイブリッドセラミックス、インセラム、ジルコニア、e.maxなどがあります。
より最近では、インセラムやジルコニア、e.max、エンプレスが使用されています。
審美治療【詰め物】
- 素材
- 金(ゴールド)
- 特徴
-
体に一番害がない金属です。
硬さも本来の歯に近く、奥歯として理想的で長期安定が期待できます。
つめものは、歯との隙間いにプラークがたまりやすく、むし歯が再発することも。(2次むし歯)
このリスクが最も少ないのがゴールド。適度なやわらさかさがあり、隙間の適度にピッタリします。
- 素材
- セラミックインレー
- 特徴
-
生体親和性の高いセラミックは安心・安全です。
見た目もよく、ほとんど変色しません。
金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色、金属アレルギーなどの心配もありません。
セラミックは特別な接着剤を使うので、2次むし歯の危険が少なくなっています。
審美治療【かぶせ物】
- 素材
- 金(ゴールド)
- 特徴
-
体に一番害がない金属です。
硬さも本来の歯に近く、奥歯として理想的で長期安定が期待できます。
- 素材
- メタルボンド
- 特徴
-
セラミックを金属の表面に焼き付けてできる白い被せ物です。
さらに、中の金属に貴金属を使用すれば、金属が溶け出すことによる、歯ぐきの変色、金属アレルギーが起こる可能性を低くすることも出来ます。
- 素材
- オールセラミック、ジルコニア、e.max、プロセラ、
- 特徴
-
生体親和性の高いセラミックは安心・安全です。
見た目もよく、ほとんど変色しません。
金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色、金属アレルギーなどの心配がありません。
セラミックとプラスチックの違い
■透明感のある自然な白い美しさが続く
前歯なら、誰もが気になるその見た目。
セラミックの最大の特徴は、いつまでも続く透明感のあるその白さです。
セラミックならプラスチックのような変色はほとんどありません。
※変色には個人差があります。
■磨耗しにくい(歯磨きしても削れない)
せっかく治療するんだから、いつまでも大丈夫で長持ちしてほしいいもの。
プラスチックは、歯ブラシでこするだけでも傷がつきますが、セラミックならそんな心配はありません。
※磨耗には個人差があります。
■細菌がつきにくく清潔(むし歯や歯周病になりにくい)
セラミックの材料は、毎日使うお皿と同じ。
だからとても衛生的。
むし歯や歯周病の原因となる細菌(プラーク) がつきにくく、歯みがきでしっかり落とせます。
ラミネートベニア治療
歯の付け爪【ラミネートべニア】は前歯の変色が気になる方、正中離開(すきっ歯)が気になる方、軽くねじれている方などにおすすめですお勧めです。
- 対象
- 前歯から小臼歯まで
- 来院回数
- 2回
- 時間
- 通常、前歯部1,2歯の場合:60~120分
- 治療法
-
歯を薄く削り、付け爪のような薄いセラミックを貼り付けます。
歯を白くしたり、すきっ歯を目立たなくできます。
ファイバーコア
コアとは、神経をとったあとの歯にかぶせ物をする際、歯を補強する為の土台になる部分です。
金属やプラスチック(レジン)の他グラスファイバー製の物もあります。
透過性の高いセラミックの歯を入れる方におすすめしています。
ファイバーコアとはグラスファイバーでできた土台のことです。
保険の歯の場合は銀の土台(メタルコア)になりますが、これらの金属の土台は歯の根と比較して硬く、たわまないために根が折れてしまうことがありました。
ファイバーコアは象牙質(根)と近似した弾性(たわみ)を持っています。
※セラミッククラウンなどの審美性が高く、光の透過性が高い素材を使用して治療を行う場合、セラミックスファイバーのコアを入れる事により、より審美性の高い治療を行うことが可能です。
- メタルコアでの治療例
- 材質が金属の為、光の透過性が無いのでコアが黒く映ってしまいます。
- ファイバーコアでの治療例
- 光の透過性が 天然歯に近い為、 審美性に優れ、歯根が割れる可能性も低くなります。
オールセラミックは光の透過性が天然歯に近いため、金属の土台を入れると土台の色が透けてしまったり、天然歯のような透明感が出せません。
銀色の土台を削る場合、削った金属が歯肉内でイオン化や酸化し、歯肉が黒ずんだりすることがあります。
また、この金属イオンが金属アレルギーの原因になることもあります。
以上のことから当院では、ファイバーコアを土台に使用することをお勧めしています。
コアの種類
■メタルコア
一般的に保険で適用されます。材質には金銀パラジウムや銀合金が使用されます。
- 長所
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- 安価でほとんどの症例に可能
- 短所
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- 金属が歯の根と比較して硬く、たわまないために根が折れてしまう可能性が高い
- 銀色の土台を削る場合、削った金属が歯肉内でイオン化や酸化し、歯肉が黒ずんだりすることがある
- この金属イオンが金属アレルギーの原因になることもある
■ファイバーコア
グラスファイバーでできたコアです、審美性・弾性に優れています。保険適用外。
- 長所
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- しなる性質があるので、歯が割れる可能性が低くなる
- 金属の溶け出しによる歯ぐきの変色、金属アレルギーなどの心配がない
- 色が歯と似ているので、審美性に優れている
- 再治療が必要になった際、除去が容易
- 短所
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- 保険適応外なので費用が高めになる
金属アレルギー
花粉、ダニ、猫、食物など、数多くのアレルギー源がありますが、金属が原因となるアレルギーを金属アレルギーといいます。
歯科金属の種類によっては、体の中で溶ける物があります。
溶けた金属は、唾液に混じっているタンパク質と結合し、消化、吸収後、基本的に皮膚の方に行き、代謝の激しいところに留まります。
良くあるのは、手のひらと足の裏を中心に水疱状の湿疹(しっしん)が繰り返し生じる掌蹠膿庖(じょうせきのうほう)症です。
水虫とまちがえそうになりますが、掌蹠膿庖症は無菌性の膿庖が主症状ですので顕微鏡で見ても、あの特有の糸状菌は確認できず、水虫ではないと診断されます。診断がつかず、突然の原因不明の皮膚病として悩み、まさかそれが、お口の中の金属が原因とは思いもよりません。子供では、「しょう紅熱」と間違われやすいようです。
年長者の重度”アトピー”では金属アレルギーの頻度が高いという報告もあります。
体の皮膚や肛門、その他の口から遠い部位に異変が起きたとき程、歯科金属アレルギーだということが見落とされることが多いようです。
歯科金属アレルギーは、上記のように、タンパク質―金属複合体が口から運ばれ、長い年月をかけ、皮膚の下にたまり、それを異物とみなした体が過剰反応を起こすのです。
数十年経ってから突然発症することが多く、鑑別するのが大変な病気です。
歯科用の金属は少しずつ溶け出して、金属アレルギーの原因になることがあります。オールセラミックなら金属を一切つかっていないので安心です。 また、ゴールドも酸に溶けにくく、金属アレルギーになりにくい素材です。
金属アレルギーの有無を調べる方法
歯科でアレルギーを発症させやすいのは、「水銀」「ニッケル」「コバルト」「クローム」「パラジウム」などで、唾液に溶け出しやすい金属のようです。 金属アレルギーの有無は、パッチテストで判定することができます。 パッチテストは、それぞれの金属の種類のばんそうこうを背中に張り、どの金属に反応しやすい体質なのかを調べるものです。自分に合った金属のみを使って歯科治療を行えば、金属アレルギーのリスクが減ります。
※パラジウム、水銀、金、白金、コバルト、ニッケル、アルミニウム、クロム6価、銀、インジウム、イリジウム、鉄、スズ、クロム3価、銅、亜鉛、マンガン